今回はDaVinci Resolve 14を用いたバレ消しの方法をお伝えしたいと思います。
バレ消しとは、映したくないものが映ってしまった時に、デジタル合成によって消すという作業のことです。
バレ消し(ばれけし)は日本の映像業界(CM・映画・テレビドラマなど)における一種の俗語で、撮影時に画面内に映ってしまった不適当なものをデジタル合成によって消す作業である。この場合の「消す」とは、映ってしまった不適当なものの部分に、奥にあるであろう背景を「描く」という事が多い。
英語ではデジタルリムーバル(Digital Removal)と呼ばれる。
「ばれているものを消す」という意味で「バレ消し」と呼んでいる。バレ消しには以下のものが含まれる。
- 女優のホクロや吹き出物などを消すこと。
- ワイヤーアクションにおけるワイヤー消し。
- 誤って画面内に映ってしまった、収音用のマイクブームなどの撮影機材を消すこと。
- 時代劇などで、遠景に写ってしまった建築物や飛行機などを消すこと。
- 特定の会社名や電話番号などが書いてある看板などを消す。
(Wikipedia参照)
通常だとAfter Effectsなどでの作業が多いと思いますが、DaVinci Resolveであれば簡単なバレ消しならソフト内で簡単に出来てしまいます。
今回はこのサーキット場のコース上にある2つの白い汚れ?のようなものを消してみましょう。
まずは今回のサンプル映像をご覧ください。
元素材と編集後のクリップ、それを比較したものを作成しました。
作業手順は下記のようになります。
1. 消したいものを選択し、トラッキングを行う
カラーページのパワーウィンドウツールから消したいものを選びます。今回は丸ツールを使用しましたが、四角形や多角形などを選択しても構いません。使いたいツールを選択したらプレビュー画面でサイズなどを調整して下さい。
トラッキングツールへ移動し、消したい対象をトラッキングします。
再生バーをクリップの先頭もしくは最後に移動し、▶か◀を押してトラッキングを実行します。
うまくトラッキングが出来ない場合には画面内でコントラストのはっきりとした部分まで範囲を一度広げてみて下さい。その場合はしっかりとトラッキングが出来た後に希望のサイズに戻せばOKです。
2. トラッキング済のパワーウィンドウを新たな参照元へと移動する
再度パワーウィンドウツールへ戻るか、プレビュー画面に表示されているようなら、新しく参照元としたい部分へパワーウィンドウを移動して下さい。
今回は白いスポットの左側のコースの余白部分を使用することにしました。
3. ノードサイズ調整で、消したい部分に被せる
サイズ調整ツールへ移動したら、この写真で言うと右上から「ノードサイズ調整」を選択します。同じ列の少し左の5つ並んだドットの4つ目を選択することも可能です。
ここではパン(左右)やティルト(上下)で参照元を被せましたが、場合によってはズームや回転などを使用する場合もあるかもしれませんので試してみて下さい。
4. 最終調整
再生しながら、色味や明るさなどを調整して、自然に見えるようにして下さい。
エッジの部分はパワーウィンドウの選択部分の外枠の部分や、「ソフト」と言う部分で調整できるので、背景と上手く馴染むように調整してみてください。
無料版でもこんな作業ができてしまうDaVinci Resolve。
知れば知るほどそのポテンシャルの高さに気付かされますね。
最後にサンプルをもう一つ紹介しておきます。
ボーダーのバッグを消してみました。
ボーダーだけに…
もし質問などがあればコメントなどもお待ちしています!
ではまた!
HH
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