Final Cut Pro Xの色補正機能が、先日のバージョン10.4へのアップデートで、ようやく少しマトモになりました。
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FCPXの色補正には「露出(明るさ)」「サチュレーション(彩度)」「色」のざっくりとしたパネルしかなく、簡易的な補正以上のことを行おうとする場合には、有料プラグインのColor Finaleなどを使用したり、私のようにFCPXでの作業は諦めてDaVinci Resolveでのカラー作業を行ったりが必要なほど、最小限の機能のみでした。
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今回のアップデートでは、これまではインスペクタ上部の映像のところに入っていたカラーコントロールが独立したアイコンになっています。
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この三角形のアイコンをクリックすると色関係のコントロールが呼び出せます。
FCPXはアップデートでいきなり新しいものをぶっ込んでくる時があるので注意が必要です(笑)。
実は、FCPXでは、やっとホワイトバランスが調整できるようになりました!
複数のクリップをマッチさせる場合にも使えますし、簡易的な補正ならここだけで充分な場合もあります。
ホワイトバランス調整のやり方は、プレビュー画面左下の魔法の杖みたいなアイコンから「バランスカラー」を選択してください。
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インスペクタの三角形の「カラー」のタブではなく、その左側の「フィルム」のアイコンの映像タブで調整します。
デフォルトでは方法が「自動」になっているのですが、「ホワイトバランス」を選択して、スポイトアイコンを青くした状態で、クリップの中の白い部分を選択するだけです。
もしくはカラーホイールの丸が4つ並んだすぐ下の「温度」でも調整が可能です。
この猫の画像では左側がオリジナルで、右側では青い方へ少し寄せて朝っぽい光の感じにしてみました。
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さて、今回のアップデートでは、これまでのカラーボードに加え、
・カラーホイール
・カラーカーブ
・ヒュー/サチュレーションカーブ
のツールが追加になりました。
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PremierやDaVinci Resolveなどでは馴染みのあるツールだとは思いますが、今回はそのパワーアップしたFCPXの色補正の機能について説明をしていこうと思います。
カラーボードはもともとあったものと変わらずですので割愛して、まずはカラーホイールから。
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丸が4つ並んでいますね。
一番上のマスターは全体的な調整、シャドウは暗い部分、ハイライトは明るい部分、中間色調はそのままですがその中間の明るさを調整します。
丸の右側で2時から4時くらいまでの幅のあるのが明るさの調整、左側の8時から10時くらいまでの方が彩度(サチュレーション)の調整です。
そして円の中心の丸ではそれぞれの帯域の色味を調整します。
基本操作はそれぞれドラッグするだけですが、選択部分をダブルクリックで個別項目のリセット。
右下の矢印で全リセットですので覚えておくと便利です。
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続いてカラーカーブです。
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ルミナンスは全チャンネルの明るさ。
その下はRGB個別のチャンネルの出力調整となります。
左が暗い部分、右が明るい部分ですので、線上をクリックして希望の箇所を調整する形になります。これまで無かった機能で便利なのが、それぞれの表の右上のスポイトのマーク。
スポイトアイコンをクリックして青くしたら、プレビュー画面で該当箇所をクリックすればその部分がどこなのか、縦のラインでポイントを表示してくれるので非常に便利になりました。
最後はヒュー/サチュレーションカーブです。
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これもスポイトのピッカーを使って色々と試してもらった方が速いと思いますが、いくつかサンプルを。
【ヒュー対ヒュー】
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例えば赤い花だけを違う色に差し替えたり、シェイプマスクと組み合わせて猫の目の部分だけ色を変えたり出来ます。
【ヒュー対サチュレーション】
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選択した色の彩度を調整します。
試しに黄色い花の彩度を少し落としてみました。
一番下に【ミックス】というのもあるので、全体的な調整は気に入ったんだけど、もう少し控えめにしたい…などと言った場合にも使えますね。
FCPXをお使いの方は是非試してみて下さいね!
ではまた!
HH
もっと色にこだわってみたい方にオススメの記事:使わない手はない!?無料の高性能動画編集ソフト DaVinci Resolve 14:動画作成の5ステップ
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