「0から始める動画編集!」シリーズも7回目の今回で最終回です。
ここまではデータの取り込みから一通りの操作を見てきましたが、動画を公開するにあたって必ず必要なのがデータの書き出しです。
シリーズの他の記事はこちら
- 第1回 メディアページ編はこちら
- 第2回 エディットページ編(前編)はこちら
- 第3回 エディットページ編(後編)はこちら
- 第4回 カラーページ編(前編)はこちら
- 第5回 カラーページ編(後編)はこちら
- 第6回 Fairlight編はこちら
それでは、今回はデリバーページについて見ていきましょう。
とは言え、他のページに比べると項目は少なめですのでご安心下さい。
デリバーページとは、編集したデータをどのような形式で書き出すのかを設定するページです。
大きく分けると左側の「レンダー設定」で書き出し形式などの細かい設定を行い、レンダーキューに追加します。
追加されたレンダー待ちのジョブが右上のレンダーキューに並んでいくので、レンダー開始を押すことで書き出し実行となります。
レンダー範囲
まずは、タイムラインでどこからどこまでを書き出したいのかを設定します。
タイムライン全体を書き出したいのであれば「タイムをライン全体」を選択。
例えばタイムラインの中から特定の箇所だけを書き出したい場合には「イン/アウトの範囲」を選択します。
タイムラインの最上部に現れるグレーのバーの両端に丸があるので、それを動かして始点と終点を指定して下さい。
再生バーのある場所で「I(In点)」や「O(Out点)」を押すことでも設定が可能です。
書き出す範囲を設定したらレンダー設定へと移りましょう。
レンダー設定
もし公開先がYouTubeやVimeoなどであればプリセットが用意されているので、アイコン右のVマークから書き出し解像度を選ぶと、その下の項目がそれ用に自動的に調整されますし、このプリセットをスタートポイントとして微調整を加えることも可能です。
特にこだわりがないようであればそのまま「レンダーキューに追加」を押して下さい。
上部にあるレンダーという項目では、
- 単一のクリップ:1本の動画として書き出したい場合こちらを選択
- 個別のクリップ:タイムラインに並べたクリップをその数だけ個別ファイルとして書き出す
となります。殆どの場合では①で良いかと思いますが、例えばDaVinci Resolveではグレーディングのみを行い、他のソフトでエフェクト処理を行いたい場合などには②も使うことがあります。
保存先もここで予め設定できますが、もし設定していなくても書き出し実行時にどこに保存するか聞いてきますので一旦はスキップしても構いません。
ところで、このレンダー設定には「ビデオ」「オーディオ」「ファイル」の3つのタブがあります。
「オーディオ」に関してはほとんど触ることは無いのではないかと思います。
まずは「ファイル」のタブから書き出すファイル名を設定しましょう。
「名称」と言う部分をいくらクリックしても設定できないトラップがあるのですが(笑)、
「ファイル」タブの中の「名称を設定」という部分から設定できます。
タイムライン名をそのまま使うも良し、自分で設定するも良しなのですが、私のMacの環境では日本語だと入力の際に問題があることが多いので、できるだけ英数字で設定されることをおすすめします。
続いて、「ビデオ」のタブでは映像に関する項目の設定を行います。
「フォーマット」の部分ではよく使う「.mov」で書き出す場合には「Quicktime」を、「.mp4」の場合にはMP4を選択します。
「コーデック」ではファイルサイズを小さくしたい場合以外では「Apple ProRes 422」を選んでおけば良いと思います。mp4の場合にはH.264となります。
「解像度」ではお好みの解像度を選択して下さい。例えば4Kの素材を編集した場合などにはUltra HDかFull HDなのかを決める必要があります。
DaVinci Resolveでは、素材が仮に4Kなどの高解像度のものだとしても、タイムラインで表示される解像度は1920 x 1080のFull HDがデフォルトの設定です。編集時には軽いデータを用いて快適に作業し、書き出し時には元の高解像度のファイルに処理を行うという書き出しが可能です。
「最適化したメディアを使用」と「レンダーキャッシュを使用」の2点については、作業用に軽量化したデータをそのまま使うことになるので画質が悪くなる可能性大です。チェックを入れないようにご注意下さい。
設定が終わったら「レンダーキューに追加」を押すと、右上の「レンダーキュー」にジョブが並びますので、レンダー開始を押すと設定が反映されたファイルが書き出されます。
ファイルが書き出されたら念のため内容を確認して下さい。
データ破損があったり、オーディオが歪んでいたり、編集時には気付かなかったような点が見えてくる場合があります。
それから、再生するソフトによっても色味や明るさが違う場合がありますので、見え方なども確認します。
例えば私のMac環境ではDaVinci Resolveで再生するよりもQuicktimeで再生する方が明るく見えます。
それではここまで7回に分けて入門編をやってきましたが、いかがでしょうか?
大きな部分が中心だったのであまり細かい部分までは掘り下げられなかった部分もあるかと思いますが、別のブログ記事なども是非ご覧ください!
それではまた!
HH
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